「プラチナデータ」東野圭吾

この週末は、浅田次郎と東野圭吾の新刊を積み上げて読みふける、という
幸せに浸っている本好きの方も少なくないと思われます。私もそうです。
東野さんの新作、私は、好きな感じでした!(好きな作家で打率高いけど
たまにえ?っていうハズレがあるので油断は禁物なんです東野作品)。

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「プラチナデータ」 東野圭吾
幻冬舎からは初の東野作品。
理系作家の本領発揮、ということで、
テーマはズバリ、DNA捜査。
前作「カッコウの卵は誰のもの」では
運動能力の優れたものをDNA情報
から探し出し、エリートアスリートを
育成するしない、というミステリー
だったのですが、今回は、警察の
捜査に、DNA情報を利用する、という
システムをめぐる物語。


実際、既にDNAは捜査に使われているという現実があるわけですが
この物語の中では、DNA法案が可決され、国民のDNA情報を任意で
収集しデータベース化。何か事件が起きたときに、犯人のDNA情報を
そのシステムに照らし合わせると…本人のデータがなくても、血縁者の
DNA情報がデータベースに入っていれば、検挙率が格段に上がる…
さらに、犯人の容姿や身体的特徴なども、割り出すことが容易なり、
刑事たちは戸惑いつつも、捜査が楽になったという実感を味わっています。

そして、ある連続暴行殺人事件の犯人のDNA情報が持ち込まれ、
いつものようにシステムを稼動させて犯人を割り出そうとした担当者は
ありえない結果を得て驚愕します。その人が犯人だなんて、ありえない・・・

パスポートや免許証は偽装できてもDNAはどうにもならない。
ある意味究極の個人認識システム(それゆえに国民の自由を侵害する
リスクもあるかも)をめぐるサスペンスフルな一気読み系ミステリー。

ちょっとズルい設定(双子ネタではないけど、まあ、本格的なミステリーだと
禁じ手の類じゃないの?みたいなことはあったような・・・)もあったけれど、
映画を1本見終えたみたいな充実感&満足感をありがとう、という感じです。

靴をすり減らして捜査をするのが当然と思っている昔気質の刑事と、
DNA情報による捜査で検挙率が上がるんだからいいだろう?という
システム開発者側の対立が次第に…という人間ドラマな部分も好きな感じでした。
映画にするなら、泥臭い刑事が堤真一で、開発主任の神楽が堺雅人。で、
どうでしょう、幻冬舎さん(メディアミックス好きそうだからすぐ映画くらい作っちゃいそう
なイメージ)。

定価 1680円→実感価格 1680円(100%)
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by tohko_h | 2010-07-04 16:44 | reading