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よしながふみ「大奥」①~⑤

漫画好きの女性と話してると大体話題に出てくるので、
「実は…まだ読んでません」と言いにくかった「大奥」。
もうすぐ新刊が出るらしいし、映画も10月に公開されるので
その前においついておこう!みたいな感じで、読みたい!と
いうより、正直、読まねば!みたいな課題図書気分で読むことにして
ついに、お盆の間に読破しました(とかいって、お盆休みとか
関係ないんですけどね(笑))。

よしながさんは、雑誌などでの対談記事を読むと、しっかりとした
フェミニズムに対する見解を持っておられて、そのうえでの
「男女逆転大奥絵巻漫画」ってことで、なんか、声高に女性の権利や
歴史上での苦労でも描いてるのかなあ、と、勝手に決め付けていて
「立派な作品だけど、面白味ってそんなにない・・・のかな?」という
先入観バリバリで読みはじめたんだけど。

理屈はいらない、普通に面白いマンガで一気読みできました。
若い男性だけが疫病でたくさん死に、人口の男女比が1対4になった江戸時代、
というSFっぽい設定の中で、徳川の血を絶やさぬために、女将軍を立て、
彼女に子種を提供するために男の人たちが大奥に囲われて…という話。

鎖国は、諸外国に病気の流行や女将軍のことを知らせないための措置で、
とか、忠臣蔵は、若い男性VS老いた吉良(女)みたいな話だった、とか、
歴史的事実の根拠や真実を「男女逆転の大奥や、女性が力を持っていた
江戸幕府」だからこそこうなった、みたいに描ききってる力技がすごい。
どの漫画を読んでも、この作家さんって絶対頭いいよねーっていう印象が
あったんだけど、その印象はかなり強くなりました。

既刊だと、家光、綱吉、吉宗が登場してますが、家光編が一番個人的には
設定とか萌えツボが多くてお気に入りな感じでした(今回の映画は吉宗編
でしたよねたしか)。

でも、原作を読むとますます、映像化? うーん、という気がするのだけど・・・
by tohko_h | 2010-08-20 12:38 | reading