やはり仕事そのもので選ぶことにした。

結婚して今の街でもう10年暮らしている。
近所のパッとしないスーパーの並びにクリーニング屋さんがあるので
土日は、そこに買い物に行き洗濯物を出す、という生活をしていた。
しかしここのクリーニング屋さん、シミ抜きヘタだし(ここで取れなくて
戻ってきたシミが、自宅でチャレンジしたら洗剤革命でとれたことがあった)、
受け取りに行ったときに、いつも仕上がり品を探して渡すまで、
ものすごく、のろい(狭いお店なのになぜ・・・??)。

でも、「買いものルート上にあるし、割と安いし、こんなものだよね」と
ガマンと妥協でそこに通っていたのだが。

1年ほど前に入ってきたパートさんが耐えがたかった。
今まで以上にトロい仕上がったものを探すテノポの悪さに加え、
仕上がった洗濯物をビニール袋に入れて渡すときに…袋が
ひらけないと、平気で指先をなめて、それで開くんである、袋を。

いろんな意味で

なめんじゃねーよ!

と言いたくなる人で…で、その人がいない時間を見計らっていくとか
してたんだけど、だんだん仕事に慣れてきたのか、ほぼレギュラー状態(苦笑)。

そのころ、私の家から最寄り駅(徒歩12分くらい。通勤時はバス利用)の間に
新しいクリーニング屋さんがオープンした。
「10年前のシミも取ります。諦めません!」
「白シャツならおまかせ!」
みたいな元気のいい宣伝文句ののぼりやポスター…

でも、平日の会社の行き帰りに寄るしかない立地条件…(いや、土日に
行ってもいいんだけど、あんまり駅の近くとかいかないで引きこもってるのが
常なので(笑))。出すときはいいけど、しあがった商品を受け取れるのが
閉店時間の20時まで、となると、結構私の場合、厳しい。結局、受け取りも
朝して、そのまま会社に行って、ロッカーに入れておいて、また持って帰る
(つまり、クリーニング済みの物を持って出勤する)のかー、どうしたものか。

しかし、ある日、もうあきらめていた、お気に入りのブラウスにとんだリキッド
ファンデーションがとれるかも、というわけで、思い切って出してみました。

すると、丁寧に「ちょっと通常より500円くらいかかって、時間も2週間くらい
見ていただくことになるんですが、よろしいですか?」としっかりお金のことと
時間のことを伝えてくれて、預かってくれました。

そして、シミは見事に取れました!
「ちゃんと取れてますよね」と私に渡す前に確認して「…よかった。取れないと
恥ずかしいですし申し訳ないですもの」と、受付の若いお嬢さんにっこり。
そこからは、仕事への、とか、衣服への愛情が感じられて、とても
爽やかな気分になりました。

今までのクリーニング屋さんだと、まず、シミをつけてしまった服を持って行くと
「何のシミですか?」と詰問するようなすごく怖い口調で訊かれたり(もちろん
クリーニングの際、汚れの正体が何かというのは必要な情報だと思うんだけど、
服を汚したこと自体を非難するような本当になんとも言えない険しい感じなんです)
「取れないかもしれませんよ、いいですね」と、すでに責任放棄気味に言い放たれ、
実際に取れなかった場合も「残念ですが無理でした」とかの報告もなしに
「取れませんでした」というタグをつけて黙ってよこす…というのが普通の対応
だったので、この「取れないと申し訳ないし恥ずかしい」という言葉に
いっそう新鮮な嬉しさを覚えたのです。

というわけで、せっせと、とおまわりしてシャツやセーターをかついで今日も
「ちょっと高いし行くのめんどくさいほうのクリーニング屋さん」に通ってます。
「これからお仕事ですか? 行ってらっしゃい!」と笑顔で見送られるのも
ちょっと面映ゆい気はするけど、朝って感じでさわやかです。

やはり、クリーニング屋さんは、トータルでの清潔感とさわやかさ、そして
誠実なお店がいいな、と思いました。
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by tohko_h | 2010-10-31 12:16 | drops of my days