人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「レイジ」誉田哲也

「レイジ」誉田哲也_a0079948_1313010.jpg
「レイジ」 誉田哲也
剣道少女の青春もの「武士道~ティーン」3部作に、
女刑事のクールなバディもの「ジウ」(そろそろ
ドラマ始まりますね)など、いろいろなジャンルの
お話を生み出している今、ノってる作家のひとり
誉田哲也の最新作。誉田さん、悪い意味で、
ちょっと前の東野圭吾っぽい印象。作品ごとの
当たりはずれの振り幅がすごくて(もちろん、
私にとっての、という個人レベルの話ですが)。


世渡り上手で人付き合いなどについてソツのないワタル。
理想の音楽を目指してどんどん孤独になっていくレイジ。
ミュージシャンを目指す対照的なふたりの生き方を、中学時代の終わりから、
30代まで描く音楽業界栄光と挫折もろもろもの、といったお話。
これを「はずれ」と思ったのは、私自身がバンドを組んだり音楽にどっぷり
やる側としてはまり込んだことがないからかもしれないけれど。

ライブシーンに迫力があるとかラブシーンが無駄にエロいとか、そういう
臨場感がなくて、ずっと長いプロットを読んでいるような印象でした。
何でもすぐに漫画やドラマにするっていうのは安易ですが、このお話
みたいなタイプは、そうやって三次元の世界に据えてドラマティックに
演出されてやっと成立するんじゃないかって気がしました(だからといって
これが原作の漫画を読みたいとかドラマなら見たいと思うかどうかは
ビミョーですが)。
by tohko_h | 2011-07-19 23:59 | reading