謎の男心 その②10代最後のクリスマス編

クリスマス前に失恋して駅前の酒屋でシャンパン売りのバイトをしてたことが
昔あります。漫画かベタドラマみたいなロンリーっぷりが今振り返ると
微笑ましい。とか書こうと思ったら、長くなっちゃったorz

↓下の記事で「なんなんだろううちの夫ってば!」とアレコレ書いちゃいましたが
おそらく、10数年前の私がこんなこと言ってる人を見たら「ケッ」と思わず
変なトラックバックを貼って嫌がらせのひとつもしてしまったかもしれません(笑)。
いや、そのころに、ネットとかブログなんて無かったし、というのはさておき。
その、今の私を見てケッ、と思ってしまったであろうころの、初めて東京で
過ごしたクリスマスの話。

当時19歳だった私は、大学1年生。
それまで親依存度100%の私にとって、経済的にも物理的にも
東京で一人暮らしっていうのはかなりキツかったです。
電話代が家賃より高い、というさびしがりやのダメ人間でした。
まだ、ひとりを楽しむ事を知らなかったんです。なので、学校で
「この人ちょっとやだなあ」と思ってる女の子に誘われてズルズル
客観的にみて親友?みたいな感じで近しくなってしまったり、
「タイプじゃないけど話があうから、こういう人と友達でいたらきっと
楽しいんだろうな」と、今なら「友達」になれば済む相手とも
「この人が彼氏になればさびしくない!」と思い付き合っちゃったり。
ひとりでいないためには手段を選ばない、みたいなところがありました。
いや、当時は本当に好きだったつもりなんだけど、今振り返ると
やっぱり、誰もいない部屋にひとりでいるのがイヤ、というのが
正解だったと思います。

そんな感じで付き合っていた同級生の男の子と別れたのは11月半ば。
ダメダメムードが漂っていて、振られる前に振る!という私の意地が決定打
(というか、実は彼が私に声をかけてきたのは、高校時代好きだった子に
似てたので衝撃を受けてのことらしく、別に私の事好きわけじゃないんだ、
みたいな安い少女漫画みたいなネチネチしたやりとりが長期化してたの)。
しかし、彼には10月ごろから言い寄って来てるサークルの先輩がいて
私と別れたころから「ためしにデートしてみることにする」ことにしたらしい、
彼本人曰く。
だけど、その人とデートしたあとで私に電話を毎晩かけてきて「あそこに
とうこと行ったとき楽しかったね」とか報告がてら思い出話をする謎。
友人間では「まだ未練があるんじゃないの?」説と「自分は他所にさっさと
行っちゃったから罪滅ぼしで責任感じて気使ってるんじゃない?」説が
飛び交い、私も日々混乱しつつ、正月は札幌に帰るので、飛行機代を
稼ぐためのバイトをしてました。

11月に彼氏と別れて、12月のクリスマス前後に酒屋でシャンパンを売るバイト!
深夜の安っぽいドラマのヒロインみたいな設定、で、自分でも笑っちゃうほど。
しかも当時はお酒も好きじゃなかったし(っていうか19歳だしね…)、楽しいとは
言い難く。イブもそんな感じで、朝10時から夜7時のまっくらになるまで
大きな酒屋さんでシャンパン売って部屋に帰ってきたら元彼氏から電話。
その、何度かお試しデートしてた女の人と本格的に付き合うことにした、と
報告を受けました。「よかったねー私なんてバイトだよー」と答えて
普通に電話を切ったんだけど、そのあとで、脱力。次の日の最終日のバイト、
本当につらかったなー(漫画やドラマだとそれでうっかりミスしてシャンパンを
割っちゃったりするんだろうけど、そういうときにかぎってサクサク冷静に
働けたりするんだよねー実際って)。それで、もう彼女できたならば
私に電話なんてかかってこないよね、と思ったけど普通に電話があって。
「札幌、いつ帰るの? 空港まで送らせて?」と元彼に言われたのです。
今なら、お断りして、天王洲あたりでモノレール途中下車してビールでも飲んで
ゆっくりひとりで空の旅を楽しんで帰ると思いますが、私は、そこで愚かにも
カンチガイしちゃったんです。
「クリスマスの雰囲気に飲まれて彼女と付き合うことにしたけど、やっぱり
私に未練があって空港までついてきてまたやりなおそうとか言いたいんだ」
・・・妄想体質はこのころから、という噂も(笑)。というのは冗談で。
だって私の辞書には、別れた相手と自発的に会って自分の痕跡をあえて
深くして止めをさす、なんて発想、なかったから、わざわざ声をかけて会う
ってことは、それなりの理由があるはず、と思ったんです。
その「それなりの理由」の解釈が甘かったのは19歳の浅知恵
(19歳=浅知恵、ではなく、私が19歳の割にアホだったということね)。

それで、彼の申し出を快諾して、どこで待ち合わせたか覚えて無いけど
モノレール一緒に乗って、並んで座りました。
もうこうやってふたりで学校以外の場所で会うことはありえない、と思った
相手とまた会えて、自分でも困るくらい嬉しかった(今はもう顔もすぐに
思い出せないのに)。そしたら
「ちゃんと顔見て言わないと、と思って」と言うのです。でも、それは
数ヶ月前に電話で好きだと言われたあとで会った時に「顔を見て
ちゃんと言い直したかったんだよね」みたいなことを言われた時とは
全然違う男の人のようでした。それで「あー新しい服着てこなくても
よかったなー。もっと札幌帰るんだし防寒メインにするべきだった!」と
ダメなんだ、とわかったその瞬間後悔した。

律儀な彼は、新しい彼女と付き合いだしたという報告も面と向かって
するべきだと思ったみたい。しかも別れ話も電話だったから、きちんと
顔を見てそのへんをクリアにしたかったらしいんだよね。しかし
そのとき私の顔にはきっと「期待はずれ」と書いてあったに違いない。
それを見られるのがイヤでうつむき加減で「別に考えたら話すことなんて
あんまりないんだよね」と彼にきちんとさよならを言わせてあげずに
札幌に逃げ帰りました・・・

結局それで、さよならを言いそびれた彼は、年があけても私に電話をかけ続け
友達に戻ってるよね?と確認したげに新しい彼女との進展を毎日語り、
その電話で、さびしい私の未練は加速して、別れる直前より好きかも、と
思ったけどそんなのはおくびにも出さずに、試験のノートも貸してあげたし
お金まで貸してあげたし(今思えば、年上で自宅通学生の彼女に借りろ、と
一言言っておしまいなのですが)、「もうクラスメートとしか思ってません」と
証明するために意地で仲良くしてました。
まあ、あるとき私が「毎日向こうから連絡くるから忘れるのに時間かかっちゃって」と
愚痴ったのがあるルートで彼の耳に入って、電話もかかってこなくなって、
形式上振った相手に振られた、みたいなひさんなオチになっちゃったんだけど。

そういう、みっともなくてバカっぽい恋愛をしていたことを思い出せば、今の
夫のプレゼント買い逃した、なんてたいしたことない気がします(笑)。
ていうかこれ、恋愛だったのか? と、今も謎です。
ちょっと変わった名前の人なので、気まぐれに今検索かけてみたら、
地元で養護学校の先生になったみたいです。そういえば学校の先生に
なりたいって言ってたっけ。ちなみに私は、その人に「本が好きなんだから
出版関係に行けば?」と言われて「やだよー編集なんて残業多そうだし」と
当時は言ってました・・・というわけで、彼に会いたい、とは思わないけど
会ったら「いやー、○○君の言ってたとおり、出版関係だよー結局」と
ふざけて笑って声をかけられる気がします。
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by tohko_h | 2006-12-25 15:52 | drops of my days