「ぞうさん」のヒミツ

体調不良だったし天気も悪かったので、今日はは読書にいそしんで
おりました。たまたま書棚にあって久々に再読してみた「本を読む日曜日」(俵万智)。
歌人・俵万智さんが書いたブックレビュー集なのですが、歌集ばかりではなく
江國香織さんや林真理子さんの小説や、昔の名作など、取り上げる本は
多岐にわたっていました。

その中で印象的だったのが、詩人・まどみちお作の「ぞうさん」についての話。

ぞうさん ぞうさん おはながながいのね

そうよ かあさんも ながいのよ


おそらく、日本で育った子どもの8割がた(もっと?)が歌えるであろう
超有名な「ぞうさん」ですが・・・

俵さんは普通に「鼻がながいのね」と声をかけられた子どもの象が
「かあさんも長いのよ」と無邪気に返したみたいに思ってたらしいんです。
というか、たいていの人がそうだと思います。

が、実際は「おはながながいのね」というぞうさんへの呼びかけは・・・
「悪意に基いたもの」というのが、作詩者の意図だそうです。
つまり、外見が皆と違うぞうさんに、差別みたいな意図で「お鼻が
長いのね」と馬鹿にしたように相手は言ってる、と。
それに対して「かあさんもながいのよ」と、象に生まれてきたことを
誇らしく返してる、みたいなことも込められた詩なんだそうです。

子どもって残酷だから、確かにみんなの中に「鼻の長い象」に
相当する人がいると、とりあえず言っちゃうって場面、ありますよね。
自分の経験で言うと、転校先で言葉が違うってことで「なまってる!」と
ひとこと言うたびに言われて落ち込んだとか(そこで無口にならない
ところが私も私ですが(笑))、外見や動作などが皆と違うこと=悪い、ウザい、
という感覚、大人でも場合によってはあるし、子どもはもっとすごい。
そういうときに「そうよ、母さんも長いのよ」と言える、自分が生まれたことへの
自信みたいなものが、大事なのかも、と思いました。

いじめられっこも「ウザい」といわれたら「そうよ、母さんもウザいのよ」と
笑ってごまかすとか、「そういうこというあなたのほうがウザいのよ」と
相手にリターンしてやるとか、ぞうさん的根性でなんとかサバイブして欲しい
ものです。
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by tohko_h | 2007-02-18 22:52 | drops of my days