グラスの中に

先日始まった天海祐希さん主演のドラマ「around40」の中のワンシーン。

結婚したいけど縁が無い、とあせっている女性が、精神科医の天海さんに
「もう30歳だと思うとあせっちゃってー」と相談モード。39歳(という設定)の
天海さん演じるサトコさんは、飲みかけのペットボトルを見せて、そんな
悩める患者さんに、確かこんなことを言っていた。

「まだ30と思うか、もう30と思うかなんですよ、こういうのって。
たとえばこのお水。
まだ半分あるじゃない、と思うか、もう半分しか無い、と思っちゃうか。
同じものを見ても、気持ち次第で変わる」みたいな内容だった。

これって、結構、定番的なたとえ話ですよね。

「目の前のコップに、水が入っています。それを見て、
「まだ半分入っている」と思える人はポジティブ。
「もう半分しか無い」と思っちゃう人はネガティブですよね」みたいな話、
他の何かでも何度か見たことがある。

私自身は、思い切り「もう半分しかない、やばい」と思う悲観的なタイプ。
更に
「その半分を飲んでしまったあとは、もうどうしたらいいかわかんない」と
もっと悪い未来を考えて落ち込んだり。
「この半分の水はもう、腐っていたり、誰かの悪意で汚れていたり、
ヘンなもん入ってて飲めないんじゃないか」と疑ってかかったり。
とにかく、悪いほう、悪いほう、に考えがち。

これでも最近、いい方向に老けてきたというか、年齢相応に図太く
なってきたのか、少しはマシになったけど、

数年前までは
「ホントに話面白いよね」
(女芸人みたいに、なんか、かわいくないっていうか、かわいげを
捨ててる風に見えてるのかな・・・)←スーパーネガティブな心の声。

「キメがこまかくてキレイな肌してるね」
(褒めるところがない女は肌を褒めとけって、この前そーいえば
売れっ子ホストがテレビで言ってたなー。てことは私って…)

「悩んだことなさそうでうらやましいわ」
(のんきで図々しいからストレスなさそう、っていう風に見えるのかしら)

みたいな、もう、筋金入りにネガってたわけです。

理由は、子供の頃お調子ものだったので、親が抑えるほうに
(虐待とかして抑圧されてたわけじゃないけど、転校人生だった
こともあったし、正直勉強ができるっていう学生にとってはそれなりに
目立つ要素もあったので「控えめにしとけ」っていう必然性で)
育てられたことにより、自分を褒めてやる、みたいなことを
身につけないまま大人になってしまったことと。

筋金入りの優等生に囲まれた大学時代に周囲に馴染めなくて
更に地方出身者ってことで萎縮した20代前半を送っちゃったこと。
特に、大学4年間仲良くしていた人は、毒になる友、ってタイプの人で
「あなたはこういう風にクセがあるから付き合いにくいけど、
私は好きだから友達でいてあげる」みたいに、なんていうのかなー、
もったいをつけつつ、私のことを軽くバカにしてる(馬鹿にして
おちょくることを愛情表現だと悪気なく思うタイプっているじゃない?
そういうかまわれ方をされて嬉しいのって、正直、本命の異性限定
だったりするんだけど、私は)風だったっていうのでトラウマもあったり。

このへんかなーと思っておりますが。

とにかく、もう、病的にネガティブで、やばい!と思ってたわけです。

その尻尾は、まだ残っているので、仕事とか人間関係でコケると
やはり暗くなるんです。

で、結婚後は、つい身近な人間(夫。自分の魅力を過大評価もせず、
だからといって卑下することもなく、的確に理解したうえで堂々と
品良く振舞える、という、健全なポジティブ感の持ち主)に愚痴っちゃう
ことがたまにあって。
すると、普段は「なんでお前がオレの嫁か良く分からん」とクールな彼が
「オレはそんなショボくてつまんなくてダメな人と結婚したの?
それはオレもバカにしてるの?」と、本当に怒ってくれるんですよね。
配偶者にそんなことまで言わせてる自分ってみっともなくて
情け無いなーと思いつつ、ありがたくてちょっと浮上して。

更に、大人になってから友達になった人たちは、いい意味で
大らかで、地に足が着いていて「そんなこと気にするんだー。
気にする気持ちは分かるけど、気にしなくていいと思うよ」と
私の暗い感情を理解した上で、でも暗くならなくても、と気持ちよく
笑い飛ばしてくれる人が圧倒的に多くて。

そんなこんなで、25歳のときより、35歳の自分は、相当、
マシになったな、とつくづく思う。

相変わらず「もう半分しかないんだな・・・」とグラスの水を前に
眉根を寄せて暗い顔をするようなだめなところもあるけど、
「まあまあ、泡の出るやつがいいよねー」とか、水なんてぶっこぼして
景気良くビールだのシャンパンだの注いでくれるいきおいで(笑)
優しい言葉とか嬉しい誘いをくれる人たちがたくさんいてくれるおかげで、
昔よりは自分を嫌いじゃなくなってることに最近気づいて
なんだかちょっと幸せなのです。

なので、私自身、友達のグラスになみなみと「これおいしいよー、
そして私はあなたが大好きよ」という気持ちをそそいでいけるような、
そんな甲斐性のある大人になりたいな・・・なんて、昨日、
お友達とゴハンを食べた帰り道に、つくづく思ったのでした。


なんだか、某木村さんのたとえ話を超えたつぶやきになって
しまいましたが・・・(笑)。


もっと身近なところで言うと、哀カードの利用可能残高を見て
「伊勢丹では、あと○○円しか買えない・・・」と残念がるか
「まだ○○円まで買える」と張り切って新宿に出かけちゃうか
どっちかって話・・・あれ? なんか違う(つーか、利用可能残高じゃ
なくて、お買い上げした金額を見て反省しろって(笑))。
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by tohko_h | 2008-04-23 17:29 | drops of my days