「ほっ」と。キャンペーン

<   2011年 08月 ( 34 )   > この月の画像一覧

a0079948_16341556.jpg
「寿フォーエバー」 山本幸久
元気の出るお仕事小説が得意な山本幸久の最新刊
の舞台は…結婚式場。それも、おしゃれなレストラン
にライバル意識を燃やす、昭和ムードが残る感じの。
28歳のヒロインは彼氏いない歴がかなり
長いウェディングプランナー。今日もウザい
お客に濃すぎる上司に、と、テンションの凄い
人たちに囲まれて大忙しだ…


そのまますぐにドラマになりそうな王道お仕事小説。最近、結婚式場やウエディングの
専門家が出てくる小説が多い気がするけど(「本日は大安なり」辻村深月、
「サムシング・フォー ~4人の花嫁、4つの謎~」有間カオル、他にも何冊か読んだ
気がするけど今思い出せない)、「寿フォーエバー」、すっきり読めて特にオススメです。

最初はウザキャラとかキモ!って主人公にうとまれていた人たちの良い面が現れて
来て、当たり前だけど「見る目や経験値によって、人の好き嫌いって変わるよね。
だもんね、なまものだもんね」というところがリアル。
[PR]
by tohko_h | 2011-08-31 16:36 | reading

a0079948_16455634.jpg
「タイニー・タイニー・ハッピー」飛鳥井千砂
郊外にある大型ショッピングセンター・タニハピ
こと、タイニー・タイニー・ハッピー。
そこで働く色々な店の店員や、開発やディスプレイ
にかかわる人たちの繰り広げる仕事もように恋愛もよう。
全ての喜怒哀楽がここにある!
表紙イラスト・渡辺ペコ。


章ごとに視点が変わり、繰り広げられていくオムニバス形式の短編集。
Aさんから見たのとBさんから見たのだと同じ人でもまったく別のキャラとして
描かれていくのが面白い。
私はこの作家さんの、温かな語り口と雰囲気で描いていく中にも何か
ざらりと「割りきれません」って感じの部分がそのままさらされている感じが
好きなんだけど、今回はすべて奇麗に可愛く料理して、そのざらつき感も
うまく全て処理されてます、といった仕上がり。それが個人的にはちょっぴり
物足りなかったのでした。
[PR]
by tohko_h | 2011-08-30 16:43 | reading

スマートフォンに携帯を持ちかえて数か月。

逆に「携帯専用サイト」的なものが見られなくなって不便だな~と思うことが
多い。

役立つのは、酒の席でドラマや映画の話とかしてて「あの俳優、なんだけ?
えーと、えーと」的な場面。さっと検索できるので「魚の小骨がのどに―」
みたいなイライラはなくなりました。

以前、夜遅くに知り合いの女の子からメールがいきなり来て「アニメ『母を
たずねて三千里』の主人公と一緒にいる白いサルの名前が思い出せず
苦しんでます。知ってますか? 今友達と話してて誰も思い出せないんです」
と聞かれました。たまたま思い出せたので即返信しました。
そういう「あー、あれなんだったっけ」的なアタフタも実は結構エキサイティングで
楽しいんだけどね。
[PR]
by tohko_h | 2011-08-29 15:37 | drops of my days

映画「日輪の遺産」

a0079948_1701925.jpg
「日輪の遺産」
浅田次郎の原作を読んだのはだいぶ昔ですが、
その凛とした日本人がたくさん出てくる物語に
胸を打たれたことはよく覚えています。それを
戦争を知らない世代の監督が、若い俳優たちと
映画にするという取組みははたして…とドキドキ
映画館に行ってきましたが、観ると「日本人で
よかった!」と胸を張ると同時に「こんなに立派で
頭のいい人がいっぱいいるのになぜ愚かな戦争
なんて」と、ハイテンションにではなく、自然に、
ふうっと思いました。



昭和20年8月。
ポツダム宣言受け入れまであと数日、という戦争最後の日々。
帝国陸軍少尉の真柴(堺雅人)は、極秘任務を命じられた。それは、南方から
陸軍がこっそり運んできたマッカーサーの財宝(金や銀やプラチナ)を山奥に
隠匿せよというものだった。その金で戦後の復興を行うのだ、と説明され、戸惑い
ながらも小泉中尉(福士誠治)、望月曹長(中村獅童)と共に動き始める。
世間や軍部の中では、本土決戦!を合言葉にまだ戦争は続くものだと皆が
信じており、終戦後を見越して動くことは誰にも知られてはならないのだ。

その財宝の積み下ろし作業に、20人の女子学生たちが駆り出される。
担任の教師(ユースケ・サンタマリア)のもと、明るく軍歌を歌い、見知らぬ兵隊さん
に素直に従い、重い財宝を運ぶ無垢な少女たち。やがて作業は終わり、ラジオは
戦争の終わりを告げる。すべてが終わったかに思えたが、ある悲劇的な運命が
彼らの前には待ち受けていた…

といった、ストーリーです。
戦場が直接描写されるわけではないのですが、それ以上に「戦争って…」と考え
こんでしまいます。素直で明るく働き者の少女たちが、清らかな声で(まだ、好きな
男の子の前で媚びてかわいこぶることも知らず、大人の女性のように仕事用の
声を作ったりもせず、生まれたままの本当に透き通った声なんですよね。ロー
ティーンの女の子たちの声って)歌うのは、
「いざ来いニミッツ、マッカーサー 出てくりや地獄へさか落とし」という物騒な歌。
花だの夢だのふわふわしたものを奪われて、楽しく心が弾んだ時にも、こんな歌しか
歌えない中で少女時代を過ごした彼女たちがあわれだ、と思ったんですが、
あわれ、と思った自分を恥じました。

そうやって強く生きようとする若い人たちがいたからこそ、今の日本で、こんなに
のんきに今生きてるんですから、私。それを、上目線で憐れむっておかしいですよね。

原作では、エリート軍人でバリバリの硬派って感じで描かれていた真柴ですが、
堺雅人さん特有のあの「笑ってるか怒ってるかよくわからない顔」で演じられることに
よって、戦争のために生きてきた人間の当惑、それでも人間らしく振舞いたい、と
心を何度も立て直す逞しさが感じられて、別のよさがありました。

大蔵省のエリートから陸軍に天下り的にやってきた経理のプロフェッショナル役の
福士誠治君演じる小泉中尉が任務の重さの中ふと笑顔を見せたり少女たちのために
背中まで流してあげようとする姿にはキュンとします。

そして、軍服着せたら日本一、の中村獅堂! 真柴、小泉のエリートコンビに対して、
彼だけが戦場に実際に立った経験者であり、脚を負傷して引きずっています。
コワモテだけど自分の信じるもののために行動と言葉がずれてない信頼できる
美しい日本人像として描かれるいい役でした! やっぱり歌舞伎の人って
声とか立ち姿が本気出すとすごく美しいよね。美形とかそういうのを越えて。

…で、なんといっても、原作以上に設定やキャラがリアルになっていたユースケさんが
演じる担任の先生がよかった。平和主義者でお上から目をつけられてる、戦時中を
生きるのは大変そうだった、文学青年がそのまま大人になったかのような…普段、
フジテレビのクイズ番組で「先生」って設定でバカなコント風の進行してますが(笑)、
そんなの観てる間は忘れていました。

というわけで、役者さんたちの演技は素晴らしかったです(現代シーンのなかには数人
ちょっとなんか違うんじゃないかって人もいたし、演出もビミョーでしたが)。
ただ、小説で読んだときと比べて、後半の「あるショッキングな出来事」の描かれ方が
分かりにくい。途中まで、そこに至るいきさつがはっきりわからないので、つい
うっかりそうなっちゃった?みたいにミスリードされてしまいそうな危うい描かれ方で
そこはちょっと勿体ないかな~と思いました。

あ、テレビCMで「うっとうしいなあ」と思っていた元ちとせの歌は映画本編では
流れません(CMソングとして使われていただけだったみたい)。よかったよかった。
[PR]
by tohko_h | 2011-08-28 16:59 | watching

マー君、18奪三振。

何度でも観たいのではっておきます。本日、Kスタにて13勝目。
今月も月間MVPとかもらっちゃうのかしら。
ていうか、沢村賞の候補にはとりあえず入りそう。
そしていつのまにかチームもぎりぎりAクラス(2位との差は凄いが)。

とにかく、この爽快感は凄い。

[PR]
by tohko_h | 2011-08-27 22:25 | baseball

学生時代の体育で、1年ほどボクシングエクササイズをやってた関係で、
ジャブ、とか、フック、とか言われると、すぐに一応それっぽく動ける。

なので、Wiiのボクシングエクササイズを久々に引っ張り出してやってます。
もちろん目的はダイエット。

体力年齢が21歳とか出ると、ただのゲームでも思わずにやりとしてしまいます。

で、調子に乗って、ほんもののジムでエクササイズをやれる、みたいな体験
コースを見つけて通い出したら、ゲームの的中率も上がりました。
ジャブとストレートを激しく連打する時は脳内で「あたたたた!」とケンシロウの声が
再生されます。

パンチングケンシロウ、とかゲームが出たら絶対に買うと思うわ、私。
相手が「あべし!」とか言って消えたら爽快だろうなーー。

二の腕とふくらはぎが痛くて次の日「もうやめよう・・・」とか思うんですけどね。
[PR]
by tohko_h | 2011-08-26 15:30 | going on a diet

a0079948_14565564.jpg

松ケン演じる若い男の子が、祖父の隠し子(芦田愛菜ちゃん)を預かって一緒に暮らす
決意をしたところから始まる笑いと涙とラブいっぱいのエンタテイメント映画。

松ケンといえば「マンガ原作」「すごい設定でもなりきる」という、憑依型の役者さん、
というイメージがあったのですが、今回は、フツーの会社員が、アクシデント的に
ちっちゃい子と向き合ってじたばたする、という役どころで、それでも、やっぱり
魅力的なのでした。

芦田愛菜ちゃんは、今回、シナリオを渡されず「ここは、こういう場面だから、どんな
気持ちになるかな」と一緒に考えながらシーンを作る、という演出をつけられたらしく、
とても自然な感じがしました(最近、バラエティとかだと「ちゃんとしすぎてる、この子…」
というあやうさが逆にあったんだけど、この映画の中の彼女はいきいきと可愛く
弾けてました)。

しかし、今をときめく人気子役の映画ってことで、しかもうっかり日曜日の朝に、
片田舎のシネコンに観に行っちゃったもので、子供客が多い多い。隣の席には
CMのときからお母さんにしゃべりかけっぱなしのおませな4~5歳女子が着席。
本篇が始まっても「ねー、この人(いろいろな俳優さんを指さして)って、あのドラマに
でてたよね」とか、そんな確認は帰宅後にパンフレットでしてくれよ的にべちゃべちゃと
うるさいまま。そして母親は注意するでもなく、スクリーンに集中。松ケンのアップに
なると前に乗り出して、子供がしゃべりかけても気づかず…なるほど。私は誤解してました。

×芦田愛菜ちゃんを観たがる子供と、仕方なく連れてきたお母さん
○松ケンを観たがるお母さんと「愛菜ちゃん観たいでしょ」とか言われて連れて
こられたかわいそうなコドモ←こっちが正解だったらしいです・・・

私自身、映画の中で愛菜ちゃんがけなげにいろいろ頑張る姿を見て、可愛いー!
とか思いつつ、それと同時に「隣の子供、ウザっ」と思っていたのも事実で。
なんというか、心せまいなあ私、と思いました。
さすがにもう1度改めて夜の上映とかを観に行こうとまでは思いませんでしたが…
かなり集中力をそがれながら観たのは事実です(実際、隣のお嬢さんに2度ほど
「しー」と指立てて注意したけど聞いてくれやしなかったよ…)。

そんな、ちょっぴり面倒な環境で観たけれど、それでも面白い映画でした。
同じ保育園に子供を預けているママ友の香里奈も役にハマってたし、松ケン
演じるダイキチの実家の人たちの描写が物語に温かみとリアリティをほどよく
添えてました。

香里奈ってスタイル抜群で女優としてはきれいすぎるかなーと思うんだけど、
意外と「さえないOL」とか「いろいろ苦労が絶えない役」とか、地味なキャラも
好演できる器用さと賢さが感じられて、好きです。

しかし、愛菜ちゃんとたわむれる松ケンのかわいらしかったこと・・・

もう、いつ自分の子供を持ってもおかしくないのよね、そう、松ケンは人のもの…と、
映画本編の前に流れた予告編でヒロインとして登場した小雪の般若にも似た
ドヤ顔を思い出して、ちょっと失恋気分で劇場を後にしたのでした(笑)。
[PR]
by tohko_h | 2011-08-25 14:55 | watching

あんまり見かけなかった「クーリッシュソーダ味」。
ものすごくおいしかったのに・・・来年の夏まで会えないのか。
a0079948_1747834.jpg

[PR]
by tohko_h | 2011-08-24 17:46 | favorites

映画「シャンハイ」

a0079948_15573474.jpg

「しゃべくり007」に渡辺謙が来て宣伝してたので気になってたのと、
前に別の映画を観に行ったときにスクリーンで観た予告が印象的だった
こともあり、観てきました、「シャンハイ」
アメリカと中国の共同制作で、メインどころの役柄と配役は、こんな感じ。


ジョン・キューザック(米国)⇒ポールソームズ。
                  アメリカの諜報員。同僚の死の真相を調査するために、
                  新聞記者になりすまして上海に乗りこんできたが…

           
チョウ・ユンファ(香港)⇒アンソニー・ランティン。
               上海の暗黒街に生きる大物。日本軍と裏取引をしている。
               

コン・リー(中国)⇒アンナ・ランティン。
            アンソニーの妻。政治家の父を日本軍に殺されて反日運動に
            のめり込んでいく。

渡辺謙(日本)⇒タナカ。
          日本軍の諜報部におり、軍部において大きな力を持っている。
          バツイチ。2度目の恋を恐れている。

菊地凛子(日本)⇒スミコ。亡き米国諜報部員の愛人。阿片でボロボロになっているが
            どこかミステリアスな一面も。



お話としては、米国からやってきた主人公が、同僚の死の真相(何かを知りすぎて
殺されたらしい??)を調査する中で知り合った美貌の人妻・アンナに心惹かれ、
危険な任務と危険な恋愛がどんどん進んでいくというミステリアスな感じ。
前半はケン・ワタナベの見せ場は少なく、コン・リーの美しすぎる脚と濃すぎるメイクと
(でも銀のチャイナドレスとか着るにはそれくらいがいいんだよねきっと)そして
女でも目が行く胸の谷間がやたらきになったりもしたけれど、サスペンスな展開が
いきなり加速する中盤以降は、もうあっという間。そういう意味ではペース配分が
イマイチな映画かもしれない。


まあ、謎とき部分だけに注目するとB級映画とか2時間ドラマとさほど変わらない
シンプルなプロットではあるのですが、そこに、1941年、太平洋戦争開戦直前と
言う時代背景と、その時代の、租界(各国が上海に置いた外国人居留地)の雰囲気、
そしてジャズ、という道具立てがドラマを盛り上げます。

歴史ロマン!というほどの重みは無く、どちらかというと、「風と共に去りぬ」
みたいに、激動の歴史の中で男と女が愛憎をむき出しにしていく姿が生々しい
恋愛大河映画といったおもむきでありました。

時代柄、上海のあちこちで乱暴狼藉を働く日本軍、という描写がちまちま挿入されて
おり、「パール・ハーバー」ほどじゃないけど、日本人が見ててむむむ、と思うところも
あるようなないような。

でも!

この役のために(軍人は硬めの英語でしゃべったはずだと自発的に)イギリス風の
英語のレッスンをして準備した渡辺謙も、生意気そうでたくましそうなイメージが
あった菊地凛子の薄倖な女性像も見事で、そこは、日本人として胸を張れました。
[PR]
by tohko_h | 2011-08-23 15:56 | watching

a0079948_14462684.jpg
「ニキの屈辱」 山崎ナオコーラ
23歳の僕は、1歳年下でありながら、すでに
一流女性カメラマンとして世に出ているニキの
アシスタントになった。傲慢で内弁慶な彼女。
いいように振り回されている僕は、それも愛しくて
恋に落ちた。力関係や格差が横たわるふたりの間
に恋愛は成立するのか? あやういバランスの中、
ニキも僕を見つめてくれるようになっていくが…



と、あらすじを書いてもあんまり伝わらないんです、この小説のよさ。
恋をしたことがある人が読めば、まったく同じ経験をしたわけでは無くても
痛点をグッと押しこまれる感じで、心に何かが残るんですよね。
小説を読んでしばらく茫然と何も考えられなくなったの、私久しぶりだった。

前半は、尽くす男と生意気女、と、平成版春琴抄?みたいな感じでお話が
進んでいくのですが、途中で、ニキが彼に振り向いてからが俄然面白く
なります。仕事上の力関係は、ニキ>彼、なんだけど、ニキがだんだん彼を
好きになっていき、ものすごく好きになっていき、恋の方では下剋上みたいに
なっちゃうんですよね。この、先に惚れたものを惚れられた側が最初は
愛し返してるうちに、自分のほうが好きになってた、という逆転現象。
タイミングが良ければ、今まで追う側だった者が「愛される喜び」に浸れて
いいものですが、ピークがすぎると、結構キツいんですよね。
そのタイミングの見逃し方があまりにもありそうな感じで。読んでて「ああ、
こうしてすれ違うんだよなあ」と、かなり胸が痛かった。
誰に感情移入するとかじゃなくて、ひとつの恋がいいものからそうでもない
ところまでランクダウンしちゃうところを目の当たりにした感じが。


たとえば恋愛感情の高低を折れ線グラフにしたとしましょう!
男のグラフが出会った時の値が一番高くてちょっと落ちて、みたいな形で、
女のほうは逆に、相手を知ってぐいぐいグラフが右肩上がり。
一緒によりそうカップルでもそういうのってありえるわけですよね。
というか、完全一致はありえないわけで。

自分以外の誰かを求めるってこと自体かなりある意味無茶なんだよなー。
無茶だからこそ、そういう人に出会った時はいろいろ大変なんだよな。

と、久々に恋愛について真剣になおかつやるせなく思いを馳せた、久しぶりに
涼しい夜の読書でした。
山崎ナオコーラの恋愛のどうしようもないところを美化せずでも汚さずに
描くやりかた、好きです。
[PR]
by tohko_h | 2011-08-22 14:49 | reading