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「路地恋花」①麻生みこと

                 「路地恋花」①麻生みこと
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麻生さんのマンガを読むときは、カクゴがいる。
以前「天然素材で行こう。」という作品で、ハチクロ級のびっくり展開に
軽いショック状態になったことがあり、絵がふわっと可愛くて素直に読めるなー
なんて思ってたので、なんて手ごわい漫画だったんだ、とびっくりさせられたのだ。
それを思い出すと、「一見ふわっとかわいらしくて手ごわい」って点で、
京都を舞台にしたこの作品がこの作者から生まれたというのは、とても説得力がある
気がした。しかも私の心の漫画の先輩・サマンサさんのライフログのトップに
きていたので(とてもこまめに更新されてるのでチェックが欠かせない)、早速ゲット。
書店でも平積みになってたのですが、ちっとも気づかなかった自分のぼんやりぶりに
反省しつつ…

京都の路地にある長屋には、物を作る人たちばかりが住んでいる。
和とじ本を作る装丁家、アクセサリー作家、画家の卵、ろうそく作家…
それぞれの人たちの仕事への思い入れや恋愛模様が丁寧に可愛く
時には鋭く(表現とは何かレベルでシビアに)描かれていく。
時間の流れが他のマンガと違う気がして読んでいる間じゅう、ずっと心地よい。
王道の甘口ハッピーエンドから、ふっと風が吹くみたいに終わる余韻系まで
短編の醍醐味たっぷり味わえるオムニバスです。
正直、お勧め。はやく次の巻が読みたい(一話完結形式なのに続きが
気になる)。
by tohko_h | 2010-03-06 13:53 | reading