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「おぅねぇすてぃ」宇江佐真理

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「おぅねぇすてぃ」宇江佐真理
明治5年、日本は文明開化の時を迎えていた。
英語の通訳を志す千吉は、幼馴染の勝気な
お順にひそかに想いを寄せていた。
しかし、彼が函館の昆布商社で働いている間に
彼女は、アメリカ人の妻となっていた。だけど、
彼女が嫁いだのも、母親を支えて生きていく
ための手段であり…心の中にはやはり、
千吉が住んでいたのだった。思い合う二人は
気持ちを確かめ合い、いっしょになることが
できるのか…という明治の青春ラブストーリー。


めったに読まない時代小説を読んでみました(除・浅田次郎と
「澪つくし」シリーズ)。
平易な文章で、まっすぐな男女が恋愛や生きていくことに
手抜きをせずに若く突き進んでいくすがすがしい小説、です。
が、主役のふたりに魅力が…足りない。というか、脇キャラのほうが
魅力的なんです。
タイトルの「おぅねぇすてぃ」という言葉を千吉に習う遊女の千鶴や
千吉の友達のお殿様(ご維新で苦労してるけど)に、独学で通訳に
なった元船乗りの男など。彼らが出てきてメインキャラの千吉や
お順とからむシーンは楽しいし生き生きしてるんだけど、肝心の
ふたりの恋愛パートが物足りない感じ。もっと群像劇っぽくしちゃっても
よかったのかも。

定価540円→実感価格350円(65%)
by tohko_h | 2010-04-25 16:08 | reading