好きなお肉は?と訊かれたら悩む鴨。
2010年 10月 09日自分が無能ゆえ、あるいは、自分がメインで担当してる仕事の
責任としての残業だとどれだけ遅くても意外と疲れないんだけど、
まわってきたいきさつが不本意だったりする仕事による残業だと
ストレスと疲労が10倍ドン!って感じになるんだよね。
なんで私がやらされてるの?これ。みたいな怒りも加わるし。
…しかし、私が残ってるってことは、関連各社、印刷所さんも残ってる
わけで。皆様お疲れ様でございます。あとすこし…
さて!
そんな不本意残業の夜、ロベルトにちょっとだけ寄りました。
すっかり顔を覚えていてもらえているらしく、お勧めを教えてくれます。
メニューをひらかないでカウンターで食事できる店があるなんて、
我ながら大人っぽい!と、残業ですさんだ気持ちもワインでほどけます(笑)。
この日勧めていただいたのは、鴨肉。普段は選ばないのですが(蕎麦屋の
鴨南蛮は別)、
「鴨に、ソース代わりにイチジクを添えたのなんていかがですか?」と
言われて…イチジクと生ハムに最近夢中な私は、内心(鴨肉とも合うの?)
と、ちょっと味の想像がつかないままにオーダーしてみました。
※お店のシックな照明&私の写真の腕前の限界で暗くてごめんなさい。
こ、これは、美味しい・・・普段はカルパッチョとかシラスのオイル焼き、
みたいな魚介系のものを頼むことが多いのですが、鴨肉と、イチジクと、
バルサミコのバランスが完璧で、噛むと、下手な人が焼いた鴨みたいに
嫌な血の味がするなんてことはなくて、ひたすら肉の風味。イチジクと一緒に
食べると、甘いのかすっぱいのかもう、どの方向性の味かわからないほど
一体化して、ものすごくおいしい波が襲ってくる感じ。
おいしいものを食べてにやけることは日々よくあることですが、こういう
種類の美味しさって知らないよ?というショック状態になるなんてこと、
ふつーじゃないですよね。でもそれほど、このお料理、美味しかった。
赤ワインって普段ほとんど飲まないけど、グラスで赤を頼んで一緒に
味わうとよりふくらむ味の世界。かもがすごいのかいちじくがすごいのか、
シェフがすごすぎるのか。
で、うっとり食べ終わったところで絶妙のタイミングで
「ショートパスタだったらハーフポーションで出せますよ? エビと
レンズ豆のソースですけど」と言われ、ふたたびうっとりな1皿が…!
レンズ豆は茹でて(乾燥したものじゃなくて生を使ってるそうです)
ソース状態にすりつぶし、そのペーストとエビのふっくらした塩味を
一緒に味わうと、もう1杯グラスワインを頼まずにはいられませんでした。
神保町勤務というと「美味しいものいっぱいありそうでいいですね」と時々
言われるのですが、実はそうでもないような…高いお店も多いし
カレーと中華にかたよってるし。そんな中、毎回びっくりするような新しい
お料理が待っているロベルトは、残業ですさむ私の脳みそと心をマッサージして
くれて、まだ頑張れる、と送り出してくれます。
ああ、あんなに美味しいかも料理、生まれて初めてでした・・・