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「ワシントン封印工作」佐々木譲

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「ワシントン封印工作」佐々木譲
昭和16年。日米間の緊張が高まる中、
医学生の幹夫は留学先のアメリカで
ワシントンの日本大使館の臨時職員と
して働くことになる。同僚の日系人で
優秀なタイピストのミミの快活さや
美しさに惹かれるが、彼女は、国務省の
幹部が大使館に送り込んできたスパイ
だった…開戦するしないか日々張り詰めて
いく大使館で繰り広げられる恋の行方は…


太平洋戦争がどうやって起こったかがリアルに(大使同士の交渉とか
探り合いが、大使館員たちの目線で)描かれるのと同時に、
スパイの女性をめぐる恋愛模様も展開する緊張感とドキドキが
ものすごくぎっしり詰まった密度の高い小説。ベタな恋愛に対して
外交の二転三転する複雑な進行状況の厄介な感じが対照的。逆にいえば
戦争になるかどうかのところでも、人が人を好きになったりという
シンプルな部分は時代とか関係ないんだな、という感想を持った。
ただ、ヒロインの性格がちょっと感情移入しにくいタイプだったので
外見的&性的魅力以外のどこで男たちが彼女に恋したのかがしっくり
こなかった。うーん。最後のほうは怒涛のメロドラマ的展開にちょっとびっくり。

定価960円(文庫!)⇒実感価格750円
結構分厚い小説だったけど、それにしても高すぎない??
ドラマにするならNHKって感じ。
by tohko_h | 2011-01-04 16:45 | reading