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「黄金の丘で君と転げまわりたいのだ 」三浦しをん/岡元麻理恵

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「黄金の丘で君と転げまわりたいのだ 」
三浦しをん/岡元麻理恵
「ノルウェイの森」で、春にこぐまと
抱き合って草の丘をころころと転げ落ちる
くらい君が素敵だよ、と主人公が女の子を
くどくシーンがあるけれど、この本は、
そういうラブストーリーではありません。
三浦しをんとワインのラブストーリー、と
呼べばそれはそれでしっくりくるかもですが。
お酒は何でも来い!の作家・三浦しをんと
編集者たち(みんな知識とかは無いただの酒飲み)
が岡元先生というワインの専門家に色々レクチャーを受けながら
楽しく美味しくワインを飲むという愉快な講座を活字で再現した愉快な
1冊なのです。ボキャブラリーの豊富な作家・三浦しをんですが、
ワインをたとえる言葉もやはり個性的なおかつ妄想心をくすぐる感じ。
読んでると「私もワインあけようかしら」とスイッチが入る1冊。

ただ、三浦さんファンとしては、他の編集者とのやりとりとか人物描写に
文章が結構割かれていて、三浦さん本人の描写が意外と少なかったのが
物足りなかったような。先生VS三浦さん、のサシだったらどんな感じに
なってたのかなぁ(その場に編集がいたとしても本の中ではそういう感じで
書いてもよかったんじゃないかしら)とちょっと思ったりもしたのでした。

上は数万円のヴィンテージものから、スーパーで売っているよいうな庶民ワイン
まで、登場するワインの数々に三浦さんが全て「初々しい若妻風」とか色々
あだ名をつけているワインリストつき(笑)。
by tohko_h | 2012-01-08 13:05 | reading