「昭和文芸史」森まゆみ
2012年 02月 09日「昭和文芸史」 森まゆみ
雑誌「婦人公論」で連載されて、昭和の
女性読者たちを楽しませた文学作品を
著者独自の目線で「なぜ当時ウケたのか」
書いた、一般論とは一味もふた味も違う
文学史読みものといった感じでしょうか。
「かつて文豪と呼ばれた人の作品」って
無条件に名作ってあがめたてまつって
しまいそうになるけれど「この時代だからこそ
価値があっただけで今読めばへんちくりん」みたいな作品もあるんです(笑)。
取り上げられた23作品の中で印象に残ったもの。
谷崎潤一郎「細雪」→戦争で中断させられた、など、結構世に出るまで大変だったらしい。
村松梢風「男装の麗人」→東洋のマタハリと呼ばれた川島芳子の伝記小説。
黒木メイサが凛とした感じで演じてたなぁこの役…。
ほんとうに凛としてたなぁ…
宇野千代「自伝的恋愛論」→これはモテたい人は今読んでも勉強になる1冊。
川端康成 「美しさと哀しみと」/三島由紀夫 「音楽」→「失楽園」が大人しく思えるほどの
濃いエロ展開にビックリ!