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裏切られるたびに嬉しい相手

締め切りをめぐる攻防戦で作家さんに負けると、正直悔しいし
自分の非力さ、信頼関係を築いてたつもりでまだまだだったなーとか
相手のコンディションをつかめてなかった未熟さを思い知り、
相手に対する申し訳なさと自分に対する情けない気持ちでいっぱいに
なるんですが、逆に、裏切られたり、自分が思ってたのと違うことを
されればされるほど嬉しい仕事相手というのも、存在します。
それは、デザイナーさんです。

本そのものの装丁や、広告や宣伝物など、何を出すにしても、
デザイナーさんに絵や写真と、文字原稿を渡して(そして
私のへたくそなイメージラフがつくこともある)、きちんと
印刷物にできる状態でデザインしていただいているわけで、
年がら年中お世話になっているんですが・・・今一緒に
お仕事をしているデザイナーさんは、ギリギリの突然仕事を
頼んでも文句を言わないで気持ちよい返事と笑顔で引き受けて
私が頼んだものがそのまんまで出てきたとしたら100%、と
したら、ちゃんと利子がついてくるんです、ほぼ必ず!
自分より若い女子なんですが、その真摯で誠実な仕事ぶりに
いつも尊敬の念をヒシヒシと感じています。

そんな彼女に、私がふと思いついた無茶?なアイディアを
2日ほど前に相談しに行って、そのページのデザインラフが先ほど
あがってきたんですが・・・自分のイメージをはるかに超える完成度で
しかも、自分がこう伝えたかったポイントが全部拾われてて、
本当にざっくりとした打ち合わせでこんなにいいものを作って
もらって!と嬉しくて仕方なくなりました。それは本のカバーとか
大きな広告、とか、いわゆる目立つパーツではなく、本の中味の
ページのデザインなので、人目に触れる機会は…その本を買った
人にしかないんだよね(コミックスだとシュリンク(例のビニール)が
かかって店頭に並ぶのがほとんどなので)。それを思うと、
もったいないくらい! 本当に素敵です! 
私の「うまくいえないんだけど」とか「大体」とか「~な感じ」という
あいまいな言葉とその行間までちゃんと聞いてくださっていたんだな、と
感謝するとともに、次の打ち合わせではもっと適切な依頼をしなくては、と
自分は反省するのでした。
by tohko_h | 2006-07-13 15:00 | working