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Presents

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Presents
作 角田光代
画 松尾たいこ

女性が一生を生きる中で、さまざまな
であった人たちから受け取る「プレゼント」を
テーマにした短編集。
基本的に角田さんアレルギー(文章の感じと
ヒロインの性格付けが合わない)なんだけど
これは素直に読めた。いい短編集。
装丁もかわいいし、文字通りプレゼントに
するのもあり、かも。

と書きつつ、人に本を贈られるのって、あまり得意じゃないんです。
高校時代は、男友達(私の片想いの相手の友達、というのが正しい)に
誕生日に銀色夏生の詩集を贈られ「ロマンティックな子だ」と思われてるのか?と
妙にこっぱずかしかったし、女友達に自己啓発系の本(あなたを元気にする100の
方法、とか、それ系の本)を贈られると「私、今、何かしんどそうに見える?」と
かえって凹んできたりとかした経験があるので。
なので、逆に、私も友達に本ってあんまり贈らない。贈ったことないかも。
自分で読んで面白かった本を「もう読まないからいいよ」って貸すみたいに
進呈しちゃったりってのはよくあるけど、改めてリボンかけて、みたいなのは
したことないはず。ホントはやってみたいんだけど。大好きな伊勢丹チェックの
文庫カバーをかけて「蒼穹の昴」を贈ったりしてみたい。
でも実際。
服飾小物よりセンスの個人差が激しいジャンルな気がする。
だから、サン・ジョルディという、好きな人に本を贈りましょう、みたいな
バレンタインの何番煎じ?みたいなイベントも何年たっても定着しないと見た!
ああ、でも、入院した友達がいたら、三浦しをんのエッセイをまとめて抱えて
お見舞いに行くかも!
子供のいるおうちに絵本とかを持っていくのもいいな。

というわけで、本をプレゼントする話にそれちゃったけど、それはおいといて。

この短編集では、親からもらった名前、入学祝のランドセル、という子供時代に
もらったものから、恋人にもらう初めてのキスや合鍵、やがて恋が実って
嫁ぐ日のウエディングベールや、結婚した夫が贈ってくれた温泉旅行、
そして逆に嫁ぐ子供から母親としてもらうもの、という風に、プレゼントを通した
女の一生、が12の物語として語られている。普段だと気風のよさをひけらかしすぎって
感じで肩が凝ってくる角田さんの文章も、ほどよく力が抜けていて読みやすかった。
ネタバレになっちゃうけど、夫が浮気をしてお詫びをかねて温泉旅行に行く話。
なんかあっさりと許すっぽい展開になったのが意外! 
12話の主人公が同じ女とはどこにも書いてないけど、ついそういう風に読んでいた
私は「合鍵」の話で、心変わりした恋人への思いに純粋に傷ついていたヒロインが
結婚して数年たってここまでたくましくなっちゃったんだ、結婚っていうのは
進歩?それとも何かの劣化?麻痺?とか、ミョーにいろいろ考えちゃいました。
by tohko_h | 2006-12-19 17:28 | reading