人気ブログランキング |

「推理小説」 秦 建日子

a0079948_23302924.jpg
推理小説
秦 建日子

42歳の会社員と17歳の高校生、
大手出版社の編集者…全く
面識のない人々が相次いで
惨殺された。それぞれの事件を
つなぐのは、現場に残された
本の栞だけ。そして、栞には
「アンフェアなのは、誰か」と
意味深なメッセージが…
やがて警察と大手出版社各社に
「推理小説・上巻」と書いた原稿を送りつけてくる犯人らしき謎の人物。
そこには、今までの事件のあらましが小説として描かれており、さらに
「この続きを3000万で落札しろ」と言う。
その挑戦を受けてたつのは部屋はドロドロに汚れ、だらしないが、
美人で検挙率が高い雪平夏見刑事だった・・・

篠原涼子主演でドラマ、映画になった話題作。前に読んで、感想文も
書いていたので、よっしぃさんに愛を込めてトラックバック。

犯人からの原稿&挑戦状が警察だけじゃなくて出版社まで届いたところを読み、
思わず「メディアミックスも入れると3000万ならなんとかモトとれるかな」と
計算を始める編集者なんかも出てくる、出版業界を舞台にした小説・・・
しかも私にとっては未知の小説の編集者とか作家さんの世界が(フィクションかも
しれないけど)描かれている部分は、それなりに興味をもって読めました。
この作家さん、ドラマのシナリオが本業ということで、映像にしたほうが
面白いのかもしれない(でも小説としては迫力に欠ける)という感じがしました。

文章は正直うまくないです。不安定で、テンポがいいところとダメなところの
ムラがあるような。
ところがこの小説、劇中劇ならぬ小説中小説「推理小説」(犯人が送ってくる
小説)が何度か出て来ます。
この小説が「かなりうまい」と作中で褒められてるんですが、うまさが
伝わってこないのがちょっと・・・バンドが出てくる映画やドラマで
「天才ボーカリスト」役が歌下手だったら台無しになりますよね(例・・・
「ポニーテールは振り向かない」という大映ドラマで「横須賀一のボーカリスト」
役を野々村マコトがやってたとか(笑))あれに似たダメダメさを感じました。
文章が上手じゃないのに上手に書かれた小説を作中に登場させるっていうのは
キツイんじゃ、みたいな。

よっしぃさん同様、私もお気に入りキャラはいませんでした。
作者が「雪平ってこれだけいい女で個性的なんですよ」と頑張って書いても
読者には届いてないというか…
by tohko_h | 2007-09-04 23:32 | reading