「TVJ」五十嵐貴久
2008年 02月 18日「TVJ」 五十嵐貴久
テレビ局の新社屋が
生放送中に突如、謎の
武装集団に占拠された。
運動神経に自信の無い
経理課の29歳の
女性社員が、偶然の
連続と知恵の積み重ねで
会社と同僚と、そして
愛する人を救う!
シンプルな設定のサスペンス物。
たまたま、人質になりそこないつつも社屋に
残された29歳の女子社員が、テロリスト相手に
命がけで渡り合う緊張感が心地よくて一気読み。
読後感だの感動だのそういうものは要らない、
何か面白いお話を読みたい、と漠然と読書欲が
盛り上がってて時間もあるときなんかに手元に
こういう小気味良い小説があると時間つぶしとして
かなり有意義に楽しめる。私はバスタブで読んで
のぼせちゃいましたけれど。
残酷表現もなく、テロリストも結構小粋なセリフを
言ったり、と、アメリカのあっけらかんとした映画風。
五十嵐さんの代表作「交渉人」(今の米倉さんのドラマとは
関係なし)よりこっちのほうがデビュー作らしいので
先に書かれているそうだけど、すっきりしていて
テンポよく読める、という点では「TVJ」のほうが良いかと。
定価620円(税込)→自分的プライス600円≒97%)