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「はじまらないティータイム」 原田ひ香

「はじまらないティータイム」はらだひ香
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必死であの手この手を使って不倫略奪
結婚をした女(最終手段は妊娠)。

そこそこキレイで頭も良いのに、略奪結婚を
され、追い出されるように離婚した女。

そんな慌しい離婚→再婚劇を演じた男の
イトコで、既婚子供無しの女。

その女の母親で、甥っ子の不倫が許せず
別れたほうの妻に肩入れする女。


という、ドロドロにならなきゃ変でしょう!的な割と派手な人物配置を
しつつ、描写は体温とかにおいとかデティールに重きを置いた地道系の
小説、という印象を受けた。
略奪結婚した女と向かい合い、イトコが彼女を前の妻と比べて
観察する描写がすごい。
「太い指に結婚指環が食い込んでいて毛まで生えている。なぜ
こんな女と?と思った」(うろ覚え)
略奪愛を成功させた女、というと、今旬の(?)山本モナ風の美女を
つい活字で読んでいても連想してしまいがちですが、確かにリアルな
一般人の世界だと、そういう「女の人としてどうよ」的な人が
すごいことをやったりするよなーとかちょっと思っちゃいました。

そういう、女が女に向ける暗いまなざしをそれぞれがすこしずつ
外しつつも相手に対して向けている、的な場面が延々と続いて…
たまに喫茶店や居酒屋で隣の席のまじめそうな女性がすごい
ドロドロの恋愛話を急に始めちゃって、下世話で悪いんだけど
つい耳がそっちに行っちゃった、的な盗み聞きしてる風な気持ちで
読みました。

感情移入したり感動したりドキドキしたり生き方が変わったり、という
類の小説じゃないけど、その力ない感じが逆に新鮮といえば
新鮮だったかも。
by tohko_h | 2008-07-11 23:46 | reading