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映画「椿山課長の七日間」

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突然の死を受け入れられなかった人にだけ与えられる特例。
それは「自分のいなくなった世界を見に行ける(ただし、姿は
生前の自分とは別人に変身した状態で)」というものだった。
しかもタイムリミットありで。

デパート勤務の椿山課長(西田敏行)は勤務中に過労で突然この世を去り、
妻と幼い息子が心配で現世に一時戻ることを認められるが、その姿は
若く美しい女性和山椿(伊東美咲)となっている。

ヤクザの組長の武田(綿引勝彦)は、人違いで殺されたために、息子同然に
可愛がって育ててきた若い者たちが勘違いして復讐に走るのを引止めようと
決意して戻るが、竹内弘実(成宮寛貴)といういまどきの若い男の子の姿に。

そして幼くして死んでしまった雄一(伊藤大翔)も、蓮子(志田未来)という
女の子の姿でこの世に出戻る。彼は、養父母に育てられていたのだが、
実の両親を探したいと願っていたのだ・・・

3人の前に現れる現実は、甘くない。椿山は、妻の秘密を知って傷つくし、
武田のところの若い青年たちはやはり「オヤジの敵討ち」を計画してる
ようだし、雄一の親探しも簡単にはいかなそうな気配で。


という、浅田次郎には珍しいファンタジックな設定の小説が映画化。
平凡な中年男性が若い美女に、というビジュアル的な面白さ(伊東美咲が
西田敏行=椿山のようにおじさんぽいしぐさや口調で演技をするのです!
これがなかなか良かった)を狙ったあざとい作りにも思えますが、
なかなか原作のよさをうまくすくいあげた佳作となっていました。
原作と違う形の、もっとシンプルなハッピーエンドになっているので、そこが
物足りないと思った人はあとから小説読むのもありかな、と思います。
テレビでオンエアされていたので、たまたま見たのですが、また原作を
読み直したくなりました。

この映画の中の伊東美咲が美しくて可愛い! 白いワンピースをすらりと
着こなした様子は、オードリー・ヘップバーンみたいな清潔感があって
本当に綺麗なんだけど、西田敏行が中に入ってるんだなーという風に見える
カット〈しぐさとか口調)がちょこまかあってよかったです。

そして、渋いやくざの親分なのにキラキラの青年になっちゃった風にちゃんと
見える成宮君といい、子供ながらに必死で真実を追いかけようとする志田未来
ちゃんといい、皆すごくハマっていて、もとはおっさんだったんだな、ホントは
少年なんだよねーっていう表情にちゃんと見えてました。

そんな彼らを生前取り巻いていた人たちのドラマも見ごたえがあったし(とくに
椿山の同期入社だったデパート勤務の女性を演じていた余喜美子さんに
ぐっと来ました)、ラストまで見たあとは「死ぬことやそばにいた人に
死なれることははさびしいけど、絶望的なことじゃないな」とちょっと明るい
気持ちになれました。

死者の魂がどうのこうのっていえば、今、テレビ(TBS)で、アカデミーを記念して
滝田監督の「秘密」(ヒロインが広末さん@10代のショートカット時代)を放映
してるのですが、これは、うーん、東野圭吾さんの原作もなんか好きじゃなかったけど
映画もびみょーですね。しかし一緒に見ている旦那氏は「昔の広末のほうが
かわいいよなー」と言ってます〈私はショートカットやめたころからのほうが好き)。
by tohko_h | 2009-02-28 15:41 | watching