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「流星さがし」 柴田よしき

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「流星さがし」 柴田よしき
紆余曲折を経て弁護士として
新たな一歩を踏み出した歌義。
京都でずっと育ってきた彼が
修行のために上京、大手の
弁護士事務所で戸惑いながらも
自分はどんな弁護士になるのか
さまざまな依頼者とのやりとりを
通して成長していく…青春もので
あり、ミステリー要素もあり。


柴田よしきで「~さがし」でぴんときた人、するどい!
(「親指さがし」と思った人は…それは山田なんとかさんです)。

そう、柴田さんの青春ミステリーの傑作に「桜さがし」という連作短編集が
あるんです。京都を舞台に中学時代からの仲間たちが大人になり
恋愛や仕事などで悩み、いろいろな謎解きをしつつ自分の道を見つけて
いくというさわやかで清涼感のある小説でした。その中のひとりが弁護士と
してデビューして、新人としていろいろな経験をするのが今回のお話です。
これ、もしかして、それぞれのキャラクター(4人組でした、仲間)が
メインの話ができたりするのかなぁ。でも歌義もまだまだこれからって
感じのところで終わってるし、新米弁護士のグローイングアップストーリーと
してもまだまだ続けられそう。

今回のも楽しく読みました。大手事務所にいながらにして、新人ということで
離婚とか酔っ払いの傷害罪疑惑とか、割と小さな事件に接する歌義が、
そこから人間とはいろいろな面があるんだな、と理解していく様子は、現在
東京で夕方再放送してる「離婚弁護士」風で、人情弁護士モノとして
すがすがしくて面白かったです。
by tohko_h | 2009-09-07 08:37 | reading