「南極料理人」
2009年 09月 23日堺雅人主演。
あれ?と思った方がもしいたら、このブログのマニアです(笑)。
そう、何度かドラマの記事などで書いてきた気がします。
「堺雅人ってあんまり好きじゃない…」とね!
それがなんで映画まで観に行ってるんだよーと突っ込み入れられても
かまいません、ああ、行ったさ! 行ったともさ(開き直り(笑))!
レディースデーで1000円だったけどね。
それもこれも「官僚たちの夏」の庭野がすばらしかったからです。
最初は「うわー、いかにも学生演劇出身って感じのかつぜつのよさと
テンションの高さが、うざー」とか思って見てたはずなんですが、
若い官僚として国のために燃えまくり、佐藤浩市や高橋克己が
演じる上司に惚れこんで更に熱くなり、という、役柄の熱さと、
堺氏の庭野演技への打ち込みようがぴったりかさなって、
いつの間にか、ドラマの中に出てくるステキな男子の中でもかなり
お気に入りになってたのです。
それが、結構やるせない終わり方になっちゃって・・・(でも結局
「官僚」は意外と主役以外に目が行ったなー浩市ファンだけど。
庭野もそうだし、高橋克己演じる心やさしい鮎川もよかったし、
浩市のライバルに2時間ドラマの帝王?と思ったけど船越栄一郎も
最高だったし、北大路・長塚のおじ様コンビは言うまでもなく)
官僚終わっちゃった→庭野いない→堺雅人なんか出てないのか
→予告編で観たクヒオ大佐はちょっと嬉しくない・・・
※参考画像 クヒオ大佐になりきる(つけっぱなをつけて外国人に
なりきって女性をだました詐欺師。ホントにいたらしい・・・)
というわけで、まあ、普通に、堺雅人スキになったので、主演映画に
行っちゃいましたよ(笑)。
なんか、おしゃれフードコーディネーターさんが料理監修、とか
いわゆるサブカル好き女の子向けだったらやだなと思いつつ。
映画は、堺雅人さんが演じる西村さん(料理担当)をはじめ、8人の
観測隊員が、南極の基地で暮らす日常を食事を中心に描いた日常ドラマ。
これが映画になるのか、というくらい淡々としたお話ではあるんだけど、
面白かった。堺さんを送り出すマイペースな妻役の西田尚美もピッタリだった。
私も仕事などが忙しくなってくると「食事しか楽しみがない」という状態に
なること、割とあるんだけど(それ、意地汚いだけ?)、この人たちは
もっとそうだったんだろうなーと思う。なんせ、テレビもないから録画した
ビデオが頼り(朝のNHK体操の録画とかまで持ち込んで皆で体操してる(笑))
だし、大の大人だけど節分とか誕生日会とかイベントは必死で盛り上げるし…
ちょっと、トウのたった男子校の寮みたいな世界というか。
毎日8人分のご飯を作る主人公。基本は冷凍品、とか、野菜がない、とか
色々な制約がある中で、ものすごく美味しそうなご飯が出てきます。
個人的には、ランチタイムに皆で食べていた豚汁とおにぎりがやたらと
美味しそうに見えました。
かと思えば、前の観測隊が残していった豪華食材が登場したり・・・
このきたろうさんの食べっぷり見るとラーメンが食べたくなっちゃいます(笑)。
実際、試写を観た日、帰りに堺さんもラーメン食べて帰ったとか。
赤の他人が隔絶された厳しい大自然の中で共同生活を1年以上送る、という
相当特別な状況を、「日常」として徹底的に、うっとうしい重みとかお説教とか
抜きにさらっと楽しくかわいらしく描いた、大作、じゃないけどなにげない傑作。
こちらは素直にお勧めです。