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2007年 02月 22日 ( 1 )

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「その角を曲がれば」
濱野 京子
本が好きな杏、
バドミントン部のエース・樹里、
甘えっ子キャラの美香。
クラスでは“仲良し3人組”だけど、
ときどきお互いの気持ちが読めない
ときがある。受験、恋、家族、友情……
三者三様の思いを抱いて過ごす、
最後の中学生活。もうすぐ、
新しいわたしたちの日々が始まる。 (帯より)



ごく普通の公立の共学の中学に通う3年生の女の子の話。
樹里のバドミントンの腕前はすごそうだけど、普段から
学校のカリスマでもなさそうだし、杏も本好きで地味な子。
ルックスはかわいいけど派手に遊んだりもして無い美香。
3人はおそらく、教室の中心にいるようなタイプじゃなくて、
それなりに隅のほうで楽しそうにしている感じの女の子。
そんな、普通の15歳を普通に丁寧に描いた本作。

外から見ると、3人は普通に仲良しに見えるけれど、
樹里は、かわいい美香とは親しくしたいけど杏は少し苦手。
美香は、杏をいちばんの親友、樹里も大事だけどちょっと
口うるさいところもあるしな、という感じで見ている。
杏は「おなじ高校に行きたい!」と甘えてくる美香が
少ししんどいなーと思うことも。

そんな中学3年も半ばを過ぎたころ・・・
杏は、クラスで誰よりも大人っぽくて少し浮いている
真由子という女の子と、図書館の本の貸し借りをきっかけに
急接近することに。

クラスでは、普通に屈託なく樹里や美香と仲良くしながら
学校の外や人目につかないところで真由子とひそかに
親しくしている杏。こういうグループ内外にこだわる
友達づきあいって、幼稚なことを書くのは恥ずかしいけど
大学時代がいちばんすごかった。私自身も、自分に
自信がないので、教室の中では、活発だったり明るかったり
メジャー感のあるグループにいて屈託なさそうに振舞ってたけど
少しずつ違和感が降り積もったりして・・・
そういう、教室社会とでも呼ぶしかない窮屈な感じ、久々に
思い出しました。

子どもっぽい美香も意外と大人な一面を持っていたり、
体育会系な樹里が切ない片思いに一生懸命だったり、
不器用そうな杏がすごく優しくて素直だったり。
そういう「グループの3分の1」としてじゃなくて、ひとりひとりが
実はちゃんと魅力的で素敵な女の子なんだな、ということが
読んでいて見えてくるので、楽しくていとしかった。

杏が親しくなる真由子や、脇役で出てくる樹里がバドミントンで
ぺアを組んでいたありさ、元彼の男の子、学年いちの優等生の
一美、など、登場してくる中学生がみんなどこかしら
かわいくて愛着持てる感じなのがよかった。
個人的には、杏の高校入学後の話もちょっとだけ読んでみたい
気もする(公立で私服で自由闊達でやることがわからないと
やばい、という杏の志望校の校風があまりにもわが母校と
似てるってのもあって)。
by tohko_h | 2007-02-22 14:19 | reading