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2010年 12月 11日 ( 1 )

「聖夜」佐藤多佳子

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「聖夜」佐藤多佳子
「第二音楽室」と連続刊行された、佐藤多佳子の
音楽小説シリーズ第2弾。こちらは1冊で
長編小説として完成されています。
母親が駆け落ちして家を出て行き、牧師の父
と祖母と暮らす男子高校生。キリスト教系の
学校に通いオルガン部に所属し、礼拝のときに
演奏したりもしつつ、ロックも大好きで、
さらに、神のありように疑問を持っています。
しかし、部活の仲間やクラスメイトたちと
付き合ううちに、音楽への心も開けてきて…


パイプオルガンのある学校、自宅のそばが教会、など、厳かな雰囲気の
中で育ちながら、心が時々暴れだしたくなる主人公の青春っぷり。
以前の「一瞬の風になれ」でも思ったんだけど、佐藤多佳子作品って
たまに、すがすがしすぎて、実際のリアルタイムの十代が読んだらどう
思うんだろうなーと思ったりする。こちらは通過してきた時代なので
振り返ればそれなりに美化できるけど、思春期当事者にしたら「ぬるい」
と反発覚えたりしないのかなぁ。10代の子の感想がそういう意地悪な意味で
見てみたい作品です。

定価1450円→実感価格680円
文庫だったらこれくらいでいいかな、と。あと、この装丁はちょっと
間延びした感じで個人的にはビミョー。実際に音が聴けない音楽小説
なんだから、そういうところでの工夫があってもよかったような。
by tohko_h | 2010-12-11 00:28 | reading