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2011年 07月 18日 ( 1 )

「チヨ子」宮部みゆき

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「チヨ子」 宮部みゆき
単行本未収録のホラー&ファンタジーが5本収録
された宮部みゆき短編集。売れっ子作家の新刊を
いきなり文庫で出すなんて気前がいい企画です!
しかも定価500円。ワンコインで読めてしまうとは!
中高生あたりが読んでも面白い話が多いので、
そういう意味でも非常に良心的なお値段です。
ところどころ文章が雑で意味がとりにくいところとか、
独特の「クセ」があるんだけど(そういう所で実はあまり得意な作家さんでは
なかったりする)お話自体は素直で直球でいい雰囲気でした。


「雪娘」 
小学校時代の同級生たちが30歳を過ぎて集まることになる。
皆の話題はやがて、雪の夜に死んだクラスメートの少女のことになり…。
ジャンルとしてはしんみり幽霊譚。

「オモチャ」
商店街のおもちゃ屋さんのおじいさんが死んだ。遺産相続などでいろいろ
もめていたらしいが…。これも割としんみり幽霊譚っぽいムード。

「チヨ子」
アルバイトのためにうさぎの着ぐるみを着ると、周りの人たちが皆、動物に
見え始めた…心温まるファンタジー。ぬいぐるみ好きなので、この本のなかで、
感情移入して読みました。

「いしまくら」
近所の公園で起きた殺人事件に関心を持つ高校生の娘と、調査を手伝わされる
編集者の父。目的は犯人探しではなかったが…ライトミステリー。鈍感な
私でも「あっ」って途中で話が見えたシンプルな構成。父娘のキャラが可愛かった!

「聖痕」
親殺しの青年が、被虐待などで苦しむ人たちのネット上のカリスマに祭りあげ
られていく病んだ世界…一番ダークな話。SFアンソロジーに収録されていたもの
らしいです。
by tohko_h | 2011-07-18 23:13 | reading