
「白馬山荘殺人事件」
東野圭吾
1年前に旅先のペンションで死んだ兄。
自殺? それとも誰かに殺されたの?
女子大生の菜穂子は、友達の真琴に
頼んで、一緒に宿を訪れることに。
兄の死んだ日に泊まっていた常連や
従業員がみな揃う日を選んで出かけた
ふたりは、調査を開始する。それぞれの
部屋にマザーグースの詩の名前が
つけられており、そこに何か秘密が
あるようだが・・・
そのとき、新たな殺人事件が!?
デビュー直後の東野作品。女子大生コンビに雪の山荘にマザーグース、
みたいな、赤川次郎っぽい設定に、理系の東野氏らしい凝った(凝りすぎ?)
複雑な密室トリック。
しかし、「容疑者X」の泰子とか、「白夜行」の雪穂など、人間らしく魅力的な
ヒロイン(それでも男性の理想像っぽすぎると賛否分かれてるようですが)を
描いている今の東野圭吾とは別の人が描いたような魅力のないヒロインに
がっかり&びっくり。
美人でか弱くて、もう一人の友達の真琴(背が高くてボーイッシュで頭が
良くてしっかりもの)に頼り切って「ねーなんとかしてー」みたいな依存心の
強さにイライラしました。
ちなみに「ガラスの仮面」読んでても、ボーイッシュな美人の
劇団仲間・青木麗ちゃんと一緒に暮らして日常の雑事とか全部
押し付けてそうなマヤがあまり好きじゃなくて時々イライラしてます(笑)。
って、今年最後のブログの更新がこれでいいのか・・・?
今年の読書的収穫をまとめて総括。漫画も。
☆角田光代アレルギーがだいぶ薄まってきた(彼女の
描くキャラやお話が俗っぽくなってきて好みに近づいてきた)
☆東野さんのガリレオ、ドラマも面白かったけど活字でも楽しめた
☆五十嵐貴久さんの小説が結構面白くて気に入った
(「年下の男の子」はドラマ化希望&漫画化もいいなー)
☆たまたま読んだ「ハゲタカ」原作本が面白かった(経済小説なんて
めったに読まないのに!)
☆「聖☆おにいさん」との出会い
☆あ、いまさら読んだ「君に届け」もよかった
これくらいかな。さびしかったのは、氷室冴子さんの訃報です。
ずっともう、小説は書いてなかったんだけど、いつか好きなシリーズの
続きとか、そうじゃなくても、唯川恵や山本文緒みたいに恋愛小説の
書き手としてドカン!と新作読めるといいな、と淡い希望はあったので。
年明けは、結構ネットで評判のいい茶道小説を読む予定です!
来年も素敵な本との出会いがありますように。
そして、自分自身も、1冊でも多く素敵な本を書店にお届けできますように
というか、出してゆく本を素敵な本にできるように、がんばります。